角質層の保湿を司るセラミド
当サイトでは幾度となく、「化粧品を成分や技術で選ぶ」ことをお伝えしてきました。
セラミドという言葉だけで、「なんだか肌によさそう」と選ぶのではなく、しっかりと働きと効果を知っておくことが重要です。
みなさんが手に触って感触を確かめることができる肌を表皮と呼びます。
その表皮を一枚めくると、『角質層』と呼ばれる幾重の層が見えます。
おおよその化粧品で浸透した水分は、この角質層で満たされ、保湿されます。
セラミドは細胞間脂質とよばれている脂質の一種で、水分が蒸発しないようにバリアを張る機能とともに、角質層で水分が長い時間満たされるようにするスポンジのような働きがあります。
細胞間脂質はコレステロールや脂肪酸、コレステリルエステルなどがありますが、そのうちセラミドが占める割合は60%近くです。
セラミドが肌の潤い、保湿にどれだけ重要なのかがわかりますね。
角質層が元気なセラミドで満たされることができれば、どのような効果が肌に表れるのでしょうか。
まずは、乾燥肌が改善されます。
セラミドには肌の保湿状態を常に正常に保つ機能が備わっていますので、水分の蒸発を防ぐとともに、乾燥肌、脂性肌といった体質も改善されます。
角質層に水分が満たされているということは、肌の弾力やシワにも効果的です。
肌が乾燥していると、たるみの原因になります。もっちりとした肌は弾力があり、リフトアップ効果が持続します。
また、シワの中でも目元の小じわには即効性があります。
目の周辺の皮膚はもともと薄いので、乾燥するとすぐにシワとなって表れます。
ただし、セラミドは水に溶ける物質ではないので、セラミド配合の化粧品を購入するときは、ジェルやクリーム状のものを選ぶのがおすすめです。
もし化粧水でセラミドを補給したい場合は、セラミドが角質層に浸透するための技術が使われていなければ難しいでしょう。