美白化粧品を謳うために必要な成分
化粧品の宣伝PRを確認すると、『美白』と謳う化粧品がありますね。
まず、日本ではまだ美白の明確な定義というものは存在していません。
しかし、美白化粧品のほとんどはシミを作らない成分で構成されています。
つまり、メラニンの生成を抑制する成分ですね。
メラニンは肌を守る重要な物質ですが、過剰分泌してしまうと、色素沈着を起こします。
もともとメラニンは黒色なので、黄色人種の日本人にとっては目立つシミの原因となります。
美白化粧品の美肌効果は、『メラニンの抑制によるシミ対策』、および、それに伴う肌の透明感の維持となります。
美白化粧品に必要な成分
とは言え、どの化粧品も美白を謳うことはできません。
美白化粧品と宣伝していいのは、厚生労働省に認められた成分が含有している化粧品のみとなります。
これらは医薬部外品となるので、副作用の心配もありませんので、誰もが安心して使用することができます。
美白の含有成分は、日々大手化粧品メーカーが中心になって研究開発されていますが、厚生労働省に認めてもらうためには、5年から10年の歳月がかかるとも言われています。
それだけ効果が見込める化粧品と言えるでしょう。
美白の成分とは
厚生労働省によると、『美白』と宣伝していい化粧品は、メラニンの生成を抑える特定成分、または、類似効果が認められている成分のみとなります。
トラネキサム酸
トラネキサム酸はアミノ酸の一種で、もともと止血のために医療現場で使用されていました。
しかし、このトラネキサム酸は、同時に肝班にも効果があることが分かったのです。
トラネキサム酸によって肝班を治す過程は、論理的にメラニンによって色素沈着を起こしたシミ改善とも類似していることから、美白成分として認められるようになりました。
アルブチン
メラニンはチロシンとチロシナーゼと呼ばれる酵素が結びつくことによって発生すると言われています。
そこで資生堂が開発したのが、アルブチンと呼ばれる成分。
チロシンとチロシナーゼの結合を邪魔することによって、メラニン生成を予防することができます。
注意点は、すでに生成されたメラニンの色素沈着を抑制するのではなく、生成自体をさせないということ。
シミを消す効果はあまりないため、あくまでも将来的にできるであろうシミの予防のための技術となります。
安定型ビタミンC誘導体
こちらもアルブチン同様資生堂が開発した美白成分です。
チロシナーゼの働きを抑制するだけではなく、抗酸化作用を持つので、肌の若返りまで期待できる技術です。
現在では世界中の化粧品メーカーの美白化粧品に含有されていて、日本のネット通販化粧品にも多く使われています。
ルシノール
日本の大手化粧品メーカーのポーラが開発した成分で、シベリアのもみの木から抽出した成分を改良したものです。
チロシナーゼとチロシンの結合を阻害するだけではなく、チロシナーゼといち早く結びつくことができるのが特徴。
類似成分にアルブチンやコウジ酸がありますが、こちらよりも肌への浸透率が高いため、効果があると言われています。
ハイドロキノン
漂白剤の一種として、古くから医療現場で使われていた成分です。
美白機能としてはチロシナーゼを阻害するだけではなく、既存のシミを還元する力もあるとして、現在のところ「究極の美白成分」と世界で注目されています。
ただし、漂白機能が強いため、化粧品として利用できる濃度は決まっています。
海外輸入化粧品には、日本の厚生労働省に認められた濃度異常のハイドロキノンが含まれていることもありますので、副作用に注意しなければなりません。
また、美白効果は上記のアルブチンやコウジ酸、ビタミンC誘導体の数十倍とも言われています。
今回紹介した美白成分はネット通販化粧品にもよく利用されている有名どころです。
美白化粧品を求めている方は、必ず一度や二度耳にする成分となりますので、よく効果を知った上で商品を選ぶようにしましょう。